小料理屋さつきの天井裏

「小料理屋さつき」では扱わない小ネタとかmixiからの転載等。

2013-04-05:勢い

 下の質問のような、若さの勢いゆえの質問を見ると、タメイキが出る歳になったなぁと思う。いつ頃からだろう。そうなってしまったのは。30歳前からそうだったのか、もう、思い出せない。

 自分のライフイベントの色々を振り返って思うけれど、本当、世の中は不条理だ。血を分けた兄弟でさえ骨肉の争いになる。親殺し子殺しも昔から変わらない。

 自分自身、殺してやりたいと思った事はある。だけれど、道徳や教えがそれを止める。理性はあまり関係ないと個人的に感じた。理性を失っているか ら、相手のことを殺してやりたいとさえ思ってしまうのだから。そういう時であっても、子供の頃から両親や恩師、本などから教えられた事が自分を止める。そ れは血肉のレベルまで染み通っているからなのだろうと思う。今はそれらの教えに加え、観音様への思いがある。

 それらの教えと信心が私を「生」に留まらせてくれていると思う。ウツを長く患って思うのは、「生」と「死」の水際をトボトボと歩いて行く日々を送 らざるを得ないということだ。沖が生なのか、砂浜が死なのか、逆なのか、それすらも分からない。あいまいな所をただ、トボトボと歩いている。

 自分にも10代の頃はあったし、あの頃は勢いはそれなりにあった。いじめられていたこともあったり、なにかこう、冷めた目というのはいつの間にか持っていたから、他の人と比べたら低いかもしれないけれども。

 大人になりたかったかどうかも忘れてしまった。そういう気持ちを持つか持たないかの頃に父が病死したからかも知れない。ソレまでの自分の人生を根底から覆し……そして今も引きずっている、悲しい事だった。

 もし、両親とも病気をせずに元気だったらと常々思う。そしたら、勢いをもう少し保ったまま、大人に対する疑念も持ったり、毒舌も濃くなっていったかも知れない。

 とはいえ、時は過ぎた。

 親父が亡くなった歳まであと10年余。正直怖い。

 だからこそ、ああいう若い勢いがあふれた、ストレートな質問を読むと、ハッとするのかも知れない。