2013-11-10から1日間の記事一覧
稲を踏む 風の音 恋しくて 涙するも めだか住む小川にもならず よどみし川わけて 船すすむ音すれど 姿見えず 昔ながらの商店街抜ければ 両手に荷物 いつの間にか増えて
旅立ちの朝 扉を開け 若草しげる道へと 踏み出せば 朝露散りゆく 我が進まねば 露よ 散らずにとどまったか いや、されど 朝の光上れば いやおうなしに露は果てぬ 我が足に 露を忍ばせ 霞払いて 歩み出さん。
過ぐ夏を 上目で見送る 蝉殻よ 幼子の 頬をうらやむ 三十路かな 雨音の タタラ 夜半に心地よく 潮風を恋しく思う夏便り 背伸びして 郷を指し見る展望台 魚屋の 鯖 むっちりと 尾を上げて (年不詳 多分30代半ば頃と思う) -------------------------------…
伏せし椀に まじない入れて 猫もどり来ぬ。 フィール伝える ハンドルに 安心覚ゆ。 近くて遠きは 帰り道なり。 倭姫 おとずれし山を見て 安心し。 風に叫べど 答え帰らず さするより 己が心の 鐘を鳴らせと。 桜花さえ 散り落つるまで舞踊る いわんや人の人…
風がどうせ散らすなら、指で花びらを散らしてしまえ トゲが指先を噛んでも。 踏んだ花びらから、立ち上るかすかなかおりは 先を歩く君には届かない。 ------------------------------------------------- ココアのマグを手で包む 暖かさより君の思い出が カ…
泣かないで そう言うけれど 止まらないの 胸の奥から 深い澱みから あふれてくるの 押し黙ってしまう あなた 目を背ける あなた 立ち去ってしまう あなた 何も言えなかった わたし 顔を伏せる わたし 動けなかった わたし 泣かないで 泣きたくないの 泣かな…
桜の花びらを水面に散らす風 竹林の中を駆け抜ける風 青々とした稲穂の波をかき分ける風 よどんだため池にさざ波を立てる風 雪と共に舞い踊る風 吹いて 吹いて 吹いて どこから どこへと いいえ 来し方行く末などどうでもいい ただ 散らして 駆け抜け 踊って…
希望なんて ショーウインドゥのマネキンが着ている服 彼女たちが着ているから 綺麗に見えるだけ 幸せなんて 遠くから望む、遙かか彼方まで広がる花畑 近づいて足元を見れば 枯れ、踏みつけられた花々が 見つめないで 近づかないで 思うだけで 眺めるだけで …
思い出すのは 海の色 暗い冬の海の色 その海にゆっくりと沈んでいく 水圧は胸から空気と言葉を奪い 酷冷は身から体温と感情を奪う 目は光を追うも 光は私を見捨てる 耳は音を求めるも 音は既に姿を消した 後は何が残っているのだろう 後には何があるのだろう…
やまどりよ いまいちど ひとこえ鳴けよ やまどりよ お前を求め 深谷めぐるか お前を待って こころ悩ますか 谷をめぐりて 迷い人となるか 待ちつづけて 草となるか やまどりよ おまえはいずこ やまどりよ
・寄り添うふくら雀のうらやましけり ・薬だけで腹八分目の朝哉 ・広い寝床になりてもちぢこまりて眠る也 ・水道水の冷たさに故郷を想う ・クレヨンを持てども画用紙の無い若人や ------------------------------- 知人にエクスパックで荷物を送った後ふと思…
・身体が薬の時間だとわめいて時を知る也 ・夕暮れに蝙蝠の悲しきひとり舞 ・何故メモしたか忘れてメモ紙繰り ・爪磨く時のみ女心感ずる也 ・調剤薬局を出て心底ほっとする也 ・畑主を横目で見つつ餌ついばむ鴉 ・謝るのならお騒がせするなと選挙カーに内心…
やっと歩き出せる。 逡巡の時期は終わり、私は決めた。 歩きだそう。 また以前のように 伏し倒れ、動けないときもあるだろう。 その時は休むしかない。 でも、落ち着いたらまた、歩きだそう。 自分の横の風景が変わるまで 何年かかるか分からないが 誰のため…
スカートを履かないのは似合わないから。 化粧をしないのも似合わないから。 シーブリーズは大好きだけれど香水は大嫌い。 チノパン、シンプルなニット、運転しやすい靴。 爪は短く、何も塗らない。 すっきりとした格好をするのは大切だけれども、飾り立てた…
無理矢理つなぎ合わせた器に よどんだ液体がたゆたっている 軋むつなぎ目から液体がにじみ出る 縁が欠けてこぼれ落ちていく いつ落下して器が飛散するか いつ倒れて液体がこぼれるか それとも 乾いた空気の中で 液体が蒸発し 器が脆く崩れ去るか 今日も危な…
一つ目のはてなブログが最近「艦これ日記」になってしまって、当初考えていた雑記帳の様なものじゃなくなってしまった為、急遽もう一つ作成することにしました。 で。あっちと使い分けるために、過去の雑記とかをこっちに引っ越して行きます。 -------------…